彼が働いている会社の先輩が、お客様から商品の値段を聞かれたそうなのですが、販売価格を間違えて随分お安くお客さんにお伝えしたそうです。
その先輩は、後から気付いたようで、今さらそのお客様に「間違えていました」と言えないので、「どうせ素人さんだからわからないだろう」と、間違って伝えた価格に近い、よく似た安い方の商品で対応しようとしたそうです。
友人がそれを発見して「そんな考えはおかしい」と指摘。
お客様には、先輩に代わって、販売価格を間違ってお伝えしたことを謝罪し、「こちらのミスですから間違ってお伝えした価格で結構です」と彼が判断し対応しました。
先輩は「エンドユーザーだからわからないはず」と自分を跳び越して対応した友人に不満なんでしょうね。
「この話どう思う」と聞かれたので、私は「あなたの会社を救うファインプレーやで」と答えました。
今この手の「偽装」事件で、世間は荒れ荒れですよね。
MHの社長は、食肉を偽装して通常商品の倍以上の粗利益を取り、夫婦で年収を数億円も受け取っていました。
社長は「挽肉にしてしまえば消費者に牛肉の味なんてわからない」と言っていたそうです。
でも社長の言うことは当たってはいます。
現にワイドショーで、主婦をモニターにしてコロッケを作っていましたが、ほとんどの人は区別がつかず、逆に偽装挽肉で作った物の方が、「美味しい」と答えていました。
たぶん友人がお伝えしなければ、エンドユーザーさんは価格の安い「代替品」でも気がつかなかったかも知れません。
もし何らかの理由で明らかになれば、それだけで今後の商売に多大なる影響が出ます。
わずかの損金を補う為に「偽る」のは、あまりにもハイリスクだと思わないのでしょうか。
古紙割合の偽装しかり、耐震偽装、産地偽装、欠陥品偽装、賞味期限偽装に関してもそうでした。
自分のしようとした事は、重大な偽装だと気付かない。「そんな大きな事とは思わなかった」と後から言ってももう遅いのです。
だから友人は会社を救った救世主で、行動が「ファインプレー」なのです。
これだけ大きく問題になっているのに、危機感が全くないというこの先輩、かなりイタイ人ですね。
でも悲しいかな、この業界の長きに渡る習慣や常識、感度の低さたる所以です。
“バレなければ何をしてもいい”という時代は高度経済成長の影に隠れて長年続いてきました。
もう時代が明らかに違うのです。
ネットによるクチコミや情報が無限に、一瞬のうちに広がるのです。
今まで、「やったもの勝ち」「自分たちさえ良ければ」といった20世紀は競争型でエゴの時代でした。
最近、今までの膿を出すような事件が、内部告発により相次いで発覚してきました。
社会的に悪いことを隠せない時代が21世紀なのです。
不誠実なことをして、問題にならなかったとしても、必ずどこかで帳尻が合うのです。
「競」から「共」へ。
競争から共存共栄へ
10年以上前の本ですが、
「エゴからエヴァへ」
という船井幸雄さんの本に書いてあったことが現実に起こり始めました。
船井総研は・・・・・・、でもビルダーナースさんも言ってたけど、船井幸雄さんはすごい人だなぁと思います。

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良心に従って行動する大切さ
なかなかわかってくれない人が多いみたいです。
特に、建築流通業界は悪い商慣習があるので困ります。友人も、一人浮いてしまっているようです。何故その部分がわからない人が多いんでしょうか。要するにエンドユーザーの気持ちは度外視している時代が長かったからですかね。小さな力ではありますが、こんな業界を変えて行きたいです。
あとで気が付いても簡単に取替えできないから、泣き寝入りするしかなかったかもしれません。
経理上は損失かもしれませんが、あとできっと大きいリターンがご友人に返ってきそうです。
良心に従って行動する大切さを船井会長もよく言われています。常にそうできるよう精進ですネ!
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